まよたん RSS

Archive

May
22nd
Fri
permalink

「書籍流通、変革の契機に / 中古本著作権料還元ルール化促進も」

丸善などの大手書店を傘下に持つ大日本印刷と講談社、集英社、小学館など6社は、中古本販売最大手のブックオフコーポレーションの発行済み株式の28.9%を取得すると発表した。再販売制度で決められた価格で本を売ってきた“主流派”が、「著作権料を払わずに安売りしている」と糾弾し続けた業界の異端児を事実上容認した背景には厳しい出版不況がある。この提携は今後書籍流通を大きく変革する契機となりそうだ。

全国に1,000店舗以上を持つブックオフへの出版各社の資本参加で、今後拡大しそうなのが「自由価格本」の流通だ。近年の出版不況で20年前は3割程度だった返品率(金額換算)が、現在は約4割。出版社が過剰在庫を解消するため再販指定を解き、書店側が「バーゲン本」と呼び自由な価格設定でセールを実施する例が増えている。
ブックオフも中小出版約20社から仕入れ、約160店舗で自由価格本のコーナーを展開。一棚あたりの売上高は中古本の2倍近くになっており、同社は中古本に続く「経営の柱に」と扱いを拡大してきた。今後、株主となる大手出版社からも仕入れられれば「取引に及び腰だった他の出版社へも波及するのでは」(ブックオフの佐藤弘志社長)と期待する。
大手出版社も、出版不況のさなかに堅調に売り上げを伸ばすブックオフを自由価格本の販路として活用できる。ただ地方の有力書店などでは「ブックオフへ優先的に供給されてはたまらない」との声も多く、ブックオフ以外の既存書店への対応も含めて難しいかじ取りが迫られる。
出版社側の出資には、ブックオフなどが消極的で進まなかった中古本の著作権者への著作権料支払いのルール作りに、ブックオフを引き込む狙いもある。制度疲労が顕在化していた「再販」「返品」「中古本の著作権」などの慣習が、今回の資本参加で変革の動きを加速しそうだが、それは本の価格を賞味期限のある「生もの」に近づけることになる。
不正会計問題で創業者・坂本孝氏が07年に退任後、経営体質改善を模索してきたブックオフにとっては、「主流派」の信認を得た形だ。ただ旧態然としていた書籍流通に風穴を開け続けることで消費者の支持を得てきた勢いがそがれれば、成長も止まりかねない。
中古本市場はブックオフの推計によると2000年の630億円から着実に成長し、07年に798億円まで伸びてきた。ブックオフの09年3月期の連結売上高も前期比19%増の605億円を見込んでいる。
一方、出版市場は縮小している。出版科学研究所によると08年の出版物(書籍と雑誌)推定販売金額は前年比3%減の2兆177億円。4年連続で前年を下回り、ピーク時の1996年に比べ約2,000億円減少している。出版社側でも多様な議論があり、今回の株式取得がテコ入れにつながるかは予断を許さない。

— 「ブックオフ株、大日本印刷と取得 / 大手出版、割安本を容認」 日経MJ 2009年5月15日
やっぱり二本柱か? (via worris)
  1. mayoneez reblogged this from worris
  2. worris posted this